恐怖のイボ治療、「ロンサム隼人」読了

右小指にイボが出来てなかなか治らない。思えば年初めに岐阜の皮膚科にてレーザで焼き切ってそれで根本治癒できたと思っていたらしぶとい末裔が生き残ったようで、また膨れ始めいよいよ大きく成長した。レーザで切った時は体の一部を切り落としたので結構な出血という犠牲を払っている。先生曰はく「もう大丈夫ですよ」と言う言葉はなんの根拠のない気休めだったようです。その後厚木駐在もあって治療もできずに放っておくしかなく、イボの出っ張りが机など引っかかって痛むので今度は、「岐阜のかたきは都で打つべし」京都の皮膚科の門をたたきました。
木津川台にあるその医者では「イボはウイルスですレーザではだめで液体窒素療法ですよ」とのこと。ムム・・あのレザー治療は一体??液体窒素で焼いて取るという手法で中に潜むウイルスめを除去するのだそうです。計5回くらいだそうで、今回は2回目。痛々しくかさぶたになっているイボに対して「このかさぶたを取って液体窒素でまた焼きます」と言われ術具でニッパーと剃刀が出てきます。やや原始的な医療器具のニッパーで女医の先生はいきなりかさぶたをグサリ、「おお、痛ッ」「ちょっと我慢してください!」とグイグイと切り込み出血。「あー出血、普通は剃刀で削るんですがどうですか??」「剃刀?切るんですか・・」という躊躇の声をよそにかさぶた切り落とす。センセイは中年オヤジがみっともなく悲鳴上げるのを必死の思いで我慢しているのを見て楽しむ、いわゆる虐待にも似た精神でにこやかに出血した部分に液体窒素を吹き付けます。かくして治療後もジンジンと痛む患部をばんそうこう1枚貼って終了。これは結構恐ろしい。一筋縄ではいかないと、帰路は寒風の暗がりを自転車で帰って行きました。

「ロンサム隼人」読了。新聞の投稿短歌に米国から良く、郷隼人氏の歌が入選して新聞にも載ったりしてまして知ってはいたのですが、単行本になっているとは知りませんでした。終身刑服役中の立場で短歌を詠まれ文字通り塀の中が読まれています。こうやって歌集と言う形で見ると感情の起伏、置かれている状況に対する複雑な思いなど切実な感じあります。ただ、暗く終ることのない状況において尚、詠まれている歌には非情さの中に人間的な温かみ、「ネバーギブアップ(人生諦めるな)」と信じることを書かれてあるのが、郷氏の人となりなのか、明るい印象が残りました。