音羽山観音寺入り口往復78kmride、吉野山、最後の奈良まち散策

仕事は苛烈にて火がついた感じ。こうなる前に自分用のスクリプトプログラムを作って設計自動化を先に進めておくべきだったと後悔やまず。3月は土日の時間も注いで遅れリカバーに努めるものの日曜も22時まで回路検証で頭を使うと眠りも浅く月曜朝は岐阜祝園間の移動もあり体力的に厳しい。感染を避けるため新幹線を使っているが緊急事態明けで楽しそうに観光客らしい人が増えているのを見ると何故となく自らが哀れに思えてくる。

春は駆け足、桜の便りも聞き始めた時に本社事務所が移転するため4月1日2日が強制的な休みとなった。設計用サーバーが落とさねばならいことによる。これと同時にリモートワーク推進で私も永遠の在宅勤務になることが決まった。今日的な働き方の変化への対応もビビッドな対応に感じるものの約6年の単身生活が終わることを意味するという点で一抹の未練もあり。特に関西のアクセスには便利だという点が。自らの引っ越しは4月末、それまでの間に出来ること計画的に消化することにする。
4月1日(木)に自転車、奈良の音羽山観音寺近くまでride。ここはTVの大和尼寺精進日記のおかげもあって中規模寺社のなかではダントツに知名度あり?。祝園からは奈良の南方40km、往復80kmは対応可能。仕事の疲れもある体で根性で4時半に目覚まし。5:45に朝日が出る前にスタート。日差しはあるが肌寒いので最初からウインドブレーカー着用。木津川CR脇のネコに挨拶して奈良県境の峠、天理、桜井を経て談山神社方面にルートをとる。満開の桜がそこかしこにあって美しい。桜井商業高校脇を通っていよいよ登坂に入る。県道37号の坂の途中は春の花が咲いて一段と華やか。やがて観音寺の木の看板で左折し細い山道を入り斜度が急になる。セメント舗装になって斜度20%くらいのところ越えるとやがて車止めのある観音寺入り口に到着。道前の田舎作りの立派な家の敷地にある桜の大樹からは風に吹かれて花びらが流れ来る。ここから寺までは徒歩になるらしいが、工事の軽トラが1台来て車止めを下ろしては急坂を登って行った。歩く時間も元気もなくるしばしベンチで休憩。

「さくら花見上げて佇てばしづもれる心照らせよ春の光で」

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(左観音寺方面)

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(途中看板)

例の番組は昨年終了して、出られていた2名の方も下山されいるらしい。有名になるというのも善し悪し?。9時前に下り始める。帰路途中、三輪にある大神神社に立ち寄りお参り。おお、ここは相当に人が多い。奈良市内を無事に過ぎて11時過ぎに帰着。黄砂か花粉によりくしゃみしきり、体の疲れを取るため葛根湯、セレスタミンを飲む。
77.21km 4:27:44 17.3k/m 獲得標高628m
https://strava.app.link/TMv55QH8lfb

この夜、奥さんは仕事を終わってから祝園に22時着。次の4/2(金)朝7:21の近鉄橿原神宮経由で吉野に向かう。前々から一度吉野山桜を見るという話しはしていたが今回の休みも最後のチャンスとして急遽実施することになった。私は桜の時期にに来たことがあるが奥さんは初めて。近鉄周遊切符を購入し橿原神宮前吉野線に乗り換える時にパンを購入。さすがにコロナと言えど桜の名所だけに飲食店はどこも混みあい感染状況はよくないだろうと推測し昼食は事前にゲット。案の定、吉野駅で電車から降りると結構な人がロープウエー、バス乗り場に鈴なりになっている。我々はチープに歩きで下千本の七曲り坂を流行の中高年山歩きグループも前後に登って行く。そもそも下千本の鑑賞にもなる。昨日の疲れもあって足取りの重い私にくらべ奥さんは山歩きの極意「登りは地道に着実に」をよそにスタコラ登っていくのでちぎれないように歩くと息が切れる。鴬の鳴き声を聞きつつ、種類が多いとは言え桜の木、よく見ると葉桜も混じり散り始めている。恐らく上千本では満開に違いないと思いつつ尾根筋の参道に出ると結構な人の列、金曜日にもかかわらず・・。桜の他、この時期に御開帳されている蔵王堂の秘仏、金剛蔵王大権現の三体を見ることが大きな目的で朝の時間に蔵王堂に入る。記念のお札(今年は白)をもらい木扉の向こうに大きな青い釈迦如来(過去)、千手観音(現在)、弥勒菩薩(未来)が恐ろしい顔で見下ろす。「えー青い!これは凄いわ」青い仏像に奥さんもさすがに珍しいと口にするが確かにそう思う。ここは時間をとってゆっくりと参拝したあと春光の強い参道に出て昼食の柿の葉寿司を買う。混みあう急坂道を上千本に向かって登る。吉野水分大神まで行って上千本を眺める。登坂に混雑もあって暑く汗をかく。時おりさーっと風は花のシャワーを作る。確か吉野町の開花情報は満開にもかかわらず葉桜も目立ちピークを過ぎつつあるようで吉野町開花情報のイイカゲンさを思う。来た道を下りつつ入ったカフェで葛パフェを食す。聞けばこの前の雨が花を散らしたそうだ「そう言う情報を開花情報に入れるべし」と思う。最近まであったTV「太平記」再放送を見ていたこともあり南朝皇居である吉水神社を見学。京から遠く山深い吉野に何故皇居があるのか?不思議に思う。横に「明治維新南朝の確立」と石碑に書いてある。北朝がその後も継続されていている?と思っているが、南北朝の時代はやはり複雑で良くわからぬこと多く、その分スペクタクルで「太平記」の時代のドラマがもっと見たいと思う。15時に下山、祝園まで2時間の車中。

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(中上千本)

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蔵王堂方面)

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昨日、4/3(土)、奈良まで出て奈良まちを散歩。町屋の一つに入って奥行きの深さを椿、しゃがが咲く日本式庭を縁側に座って観賞する。確かにこういう庭のある家はいい。そして、おそらく奈良をゆっくり歩いて見るのはこれが最後かもしれないと祝園滞在6年間を思う。昼食後、奈良ホテルを見た後、前から奥さんが行きたかったという台湾スイーツ猿沢の豆花(ドゥファ)に入る。奥さんは評判の「美人豆花」、私は高山ウーロン茶が好きで豆花のセットをオーダー。知らなかったとは言え台湾スイーツは控えめな甘さで満足。過去、台湾出張の時によく買っていた高山茶も本場の飲み方で飲めば香りも良く懐かしさもあって美味しかった。
本日、岐阜に持ち帰るものと捨てるものの選別を行い夕方奥さんは降りだした雨の中を帰って行く。せわしい4日間が終わり、祝園の生活も多忙なままで残り3週間となる。前の週末には隣の人は出ていかれたようで今は空き部屋になっていて4月は人の動きが多い。
「音も無く隣の人は部屋出でて虚空となりし部屋の静けさ」

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奈良ホテル