端午の節句、司馬遼太郎「台湾紀行」読了

在宅勤務になり台湾FABへのデータ出荷を連休中にある納期までに納めるべく連休までの四日間は29日も休まず凌ぎきる。1日から5日間のGWが始まるがその間も業務半分で休みを過ごす。昨今の国内半導体FABの火災は関係無いと思っていたが混雑でFABの納期に影響出始めている。「半導体不足」という言葉で頻繁にニュースで語られることに少なからず違和感あり。なにも半導体が不足しているのでもなく、車載用向け限られた品種(例:マイコン、例**センサ)が一時的に不足していることが誇張され過ぎているようで、「半導体」と十派一絡げ的な表現でニュースにされているところなど浅い知見から由来し誤差の多い表現と思う。そもそもリストラニュースが多かった業界に数十年ぶりにスポットライト浴びているから当然かも・・。

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たった5日間では体の疲れが取れん・・気弱に思っていたところに娘が帰って来てくる。本人は不在でも端午の節句は毎年のように飾り健康祈る。欧州の息子とつないでビデオ電話は少し賑やか。聞くと今から散髪に行く前のPCR検査だそうで3Mの医療マスクも準備している。公共で検査は既に6回ほどやっているらしい。数時間以内に結果が出るとは・・。布マスクにPCR検査も身近には受けた人も無い本邦、いわんやワクチンをや。海外でワクチンパスポートなどという話もチラホラ聞くが保険料、税金を払っても自らの健康維持や保障には容易に回って来そうになく、大いなるギャグ?皮肉と矛盾の中に生きているとつくづく嘆息。

引っ越し物の片付けをやりつつ、買い物のついでにいつものパン屋「かし是」に行くと待ち列長い。聞くと客の人がインスタにupしたようで以来初めての客がぐぐっと増えたらしい。いわゆる「パン女子」風の若い方々が数人単位で次々買って行かれる。ここは売り切れ次第で店じまいなので遅いと残っていない可能性もある。店の前の白山吹の花も散り始め、ゆすらうめの実を見上げると五月の陽はまぶしい。

朝はいつものコースを散歩、「おお、しまチャン久しぶり。元気かへ?」とネコに帰岐のご挨拶。しばらく歩くとマスクに深めの帽子をかぶった年配ご婦人から「どうやねぇ!忙しかね?」と5mほどの距離から突然声をかけられギョッとする。おおよその年配婦人はどなたも似たような格好なので驚いたが義母、季節が良くなって歩き始められた様子。静かな路上、義母はよく通る声で次から次と昨今の情勢話題を変えて話すこと約20分。つまりは高齢者ワクチン接種の予約を如何に取るか??ということで代わりにお願と頼まれる。しかし調べると、かかりつけ医の有無も含め容易なものではなさそうで要要検討の必要あり。駐車場の壁にアマガエルを見つける、珍しい。

「保護色で命護れよ雨蛙二度目の春の瘴気ゆくまで」

 

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半年以上かけて司馬遼太郎「台湾紀行」読了。台湾は出張で何度か台北、新竹には行ったことがあるが、せいぜい朝食前に宿泊した近辺を足早に観たくらいで良くはしらないが、台北から近場に温泉が湧いているとか寺院や博物館などがあるようで一度は観光に行ってみたいと思っていたが実現できていない。古くは山地人の島で無主と見られがちだった台湾がオランダ、鄭成功時代、日本統治時代50年、戦後と二・二八事件を経て現在の台湾になっていく歴史が色々な人を描写しながら語られている。立場的に非常に難しい台湾の歴史が少しわかる。今の香港などを見るにつけ、漢民族蒋介石一族の支配から本島人李登輝総統の誕生が銃を持たずに実現されたことは奇跡だということがわかる気がする、と同時に高度に文明化されたコロナ対策も爽やかにクリアしている現在の台湾から学ぶことも多いと思う。終盤に出てくる太魯閣は自転車のヒルクライムでも有名で時間が出来たら訪ねたいと思う。

「朝靄の香炉の煙煽りつつ孔子の廟は短く祈る」

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