欧州オスロ行の2 Norefjell

娘が立てたオスロ滞在期間の予定では2、3日目は北西方向の山岳にハイキングに出かけることになっている。ハイキング、ヨット、コテージなどアウトドア活動がこちらの人のメジャーな余暇の過ごし方らしく娘も社員同士で出かけている。9月30日、朝8:45に近くのHertzまで歩き車を借りて1泊2日でハイキングに出かける。この日のために国際免許を取って来た私にとって英国以来の海外運転、しかも右通行左ハンドルは初めてで時差ボケもある身でホント大丈夫か??正直おっかなびっくりもの。車はプジョー5008ディーゼルで少々大きく見えたがこちらでは普通サイズらしい。娘のナビでスタート、湾岸のヨットハーバー沿い6車線をしばらく走り山塊に向かう道に右折。日本と違い信号がほとんど無く延々止まらないのは返って疲れてくる。日本では見かけないランドアバウトがでてきて焦りながら安全運転に徹するが間違ってワイパーを何度も動かしてしまう。途中のスーパーで休息すると駐車場の一角にテスラのスーパーチャージャーコーナーがある。オスロ市内でもテスラは多くてタクシーは主にモデルXが使われていた。バスに清掃車含めEVが広く普及していて、マフラー音はむしろノスタルジックな響きで少数派になっているようで交通量の割に街路が静かに感じた。約120km走行し山間のEggedal地区に入ってSPARという唯一のスーパーで昼食休憩。ここからは山岳路を登ってMadonnaskulpturen(マドンナ像)というピークにアプローチする駐車場に着くとほぼ満車12時半。老若男女が次々山道に入っていく。

予想より気温は高く厚着は不要。最初は整備された石の階段を踏んでスタートする。起立した針葉樹に下草は赤茶けて紅葉しているが、よく見るとこれはブルーベリーで実がついていてそのまま食べても問題は無い。見える限りの草紅葉は全てブルーベーリーらしく奥さんは獲るのに時間をかけている。やがて尾根に出ると森林限界を越えた荒涼とした山並みが見える。手垢のついた言葉、「ノルウエーの森」はこれか・・。思いのほか風が強くなり一つの頂上に着くと時折突風並みの強風に、体が持っていかれる。さすがにこの強風は・・と安全をとって引き返すことにする。マドンナ像は見えているもう一つ向こうのピークらしい。見渡す山々の上を雲がビュンビュン飛び去って行く。

「午後の二時スカンジナビアの越風はマドンナ像へのゆくてを阻む」

「岩山は荒涼とのみ草紅葉ブルーベリーは密かに実る」

(左ハイキング、右スキーのクロカン地図?)

(ブルーベリー)

再び車で今日の宿泊先のNorefjell Ski&Spaへ車で向かう。標高800mくらいにあるスキーリゾートホテルは相当大きく周囲にはコテージなどを従えている。昔はオリンピックのアルペン会場だったらしく遠く山の頂上付近まで行くリフトが見える。夕食は室内のキッチンで自炊するが十分に満足。慣れない運転で疲れた私は早々眠る。翌朝はビュッフェで朝食の後、ホテル周辺を散歩するとMTBの人やハイキング姿の人が次々出発していく。山道をブルーベリーを摘みながら散歩の途中、娘がアリ塚を見つけたので珍しいので写真を撮る。こんなところにあるのか?生きている蟻塚かわからない。周辺にはCABINと呼ばれる小屋がポツポツ見え、娘の職場のローカルスタッフはたいがい一族や先代からのCABINを持っていて週末など過ごすらしい。土地代は高くないがインフラは金がかかるとのこと。ノルウエーの物価はEU内トップクラスで年金含め富裕なお国柄、ライフスタイルは羨ましい。11時に帰路に出発、道路わきの美しい湖で写真を撮りながら、13:30に無事オスロのレンタカーにたどり着き私は大役を果たす。

「こんなにも普通にあるんだ蟻塚は塚の頭に怪しい穴あり」

(蟻塚、腰の高さほど)

新セメスターが始まる息子はこの日夕方のフライトでウイーンに戻るため15時に駅まで見送り一旦お別れする。その後、王宮から続くメインのカールヨハン通り沿いを歩いてからフグレンでカフェ休憩。意外とこじんまりしていて店内の席は埋まっていたので外の席で休憩。そろそろ夕暮れに近い。ノーベル平和賞の授与式が行われる建物などを見て夕食はフィッシュ&チップス軽めに済ます。

「アジサシが目印オスロ フグレンのオープンカフェに日本語を聞く」