節分、干支の交代前後 ひろゆき氏「シン・未来予測」読了

1月下旬、父は他界した。数年前に腰を患って以来、痛みを伴い歩行も不自由になって老いが急な勢い進んではいて、昨今のコロナと姫路との距離の間で往来思うにまかせず突然のことになった。96歳に近かった父に実家でこの元旦に会ったことがせめてもの事になる。近年には珍しく厳しく寒いこの冬にあって、家族だけによる葬の数日間は不思議と寒さが和らいでいて、火葬場から母を先頭に兄姉とともに出た時、少しまぶしい青い空を見上げて悲しみの中に何故か救われたような気がした。久々に兄、姉の夫婦家族一同が会す。会えば子らには死ぬ際まで迷惑かけられんと口々にしていた父母を思い出し、やがていつかは来るであろう自身にも訪れるその時のこと、その後思うこと多々。

「弱々く歩める母に抱かれて骨壷ひとつ変わりたる父」
「悲しくも「よく生きたよ」と見上げれば雲おだやかに空を流れる」

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節分は普段通りに干支の交代。相変わらず時間が足りない慌ただしく日々に埋もれ、週末にも用事が続く。この3連休は娘の社宅引っ越し手伝いで横浜へ行く。引っ越しそのものは会社ぐるみで委託された大手の業者がやってくれるものの、引っ越し先の寮に不要なものを引き取るのと粗大ごみの廃棄を手伝いに行く。ところで、本来は車で行く予定が前日の雪で首都高速通行止めのアナウンスもあり車はスタッドレスを履いていないので作戦変更、ここは割り切って新幹線で行く。まだ使える大きめのものは娘の持っている大型スーツケースに入れて持ち帰えることにする。最後に力仕事が残る。11日の昼から始めて荷詰めと廃棄、そのままの調子で12(土)。この日は暖かく天気も良いので、作業を早めに切り上げ鶴見周辺のメジャースポット?らしい海芝浦駅を見るため夕方17時に鶴見線で出掛ける。以前からこの駅に行ってみたかった私としてはこれが最後のチャンスでもあった。この駅は川崎の臨海工業地帯の海の上にあるので工場夜景と海の風景が楽しめるらしい。偶然にも絶好の空模様で、娘も奥さんも携帯カメラで撮りまくっていて、奥さんのモチベーションが高さは私の予想を越えた。東芝の工場とその前にある小さい公園しか行くところ無いのでブラブラ40分ほど過ごす間に日没は夕焼け、焼け返しとなって深い紺と朱色に染まる。向かいのJFE溶鉱炉からかフレアという煙突から炎が出た時はこれぞ工場夜景の真骨頂だったか。飾り気もない駅のホームには結構な老若男女がいて、ここはかりそめならぬカメラで撮影スポットになっている。見るからに昭和的風景で寂れた感とわびしさが、こと日没とともに照明の灯りが海面に揺れる夕刻になっていや増しに増して心惹かれるものがあった。

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(工場煙突のフレア)

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次の朝、9時から始まった荷出しは礼儀正しく丁寧な業者さんの手で40分で積み込み終わる。鶴見川多摩川を渡って目的地の小田急沿線までは聞けばトラックで約40分と意外に速いので娘は荷入れのため早々に寮に向う。気は心程度に掃除をして部屋を後にする。駅までの歩道上の足下に東海道であったと言うマークに気づいて見ていると、パラパラと寒い雨が降り出す。午前中には荷入れも終了した様子で寮の写真などがLineで届く。

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ひろゆき氏「シン・未来予測」。別の本を並行で読んでいるが奥さんの借りたカラフルな本が机に置いてあったのでパラパラと開けて見ると遅読の私にしてはスーっと読めるので何度かゲリラ的に拝借して速攻で読了。あまり役に立たないと思うからに、この手のハウツー本に属するような本は全く読んでいないが、ネットで有名な氏の意見をまとまった形で一気に知ることは出来て意味があった。プログラミング教育や老化と人口減少の問題、二極分化など、ガッテン、なるほど思うことなど多いが概ねこの国の未来予測として厳しい内容が示めされている。問題は、わかちゃいるけど手がつけられないのでそのままに・・政治的なスケールの問題でもあってあって何ともならず、個人の範囲としては出来ることに備えましょうという風に読めた。「私の借りて来た本を勝手に持って行くな!」お叱りを受ける。

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