皐月あとさき、久瀬~春日峠周回(49.2km)、街道を行く「信州佐久平みち、潟のみち」読了

日々10時間以上のデスクワーク連日で細かいEDA作業によるストレスもあって目はかすみ首、腰、背中の筋肉がカチコチであちこちが痛くでヘタり込むような疲労困憊気味。祝日29日が5/2に振り替えられたためヘトヘトになって4/29まで泳ぎ着くも他のメンバー含めて連休中も仕事半分になってしまう。それでもありがたく30日はゆったり午後は散髪、その後ささやかなご褒美として2時間ほど昼寝、生きた心地になる。散髪中に娘が帰って来ていた。残業が多く忙しいらしい。先日出張で行った北欧の話に土産としてコヒー、コケモモのジャムをいただく。今はロシアを迂回するため南回りでは中継含み計18時間となかなか不便になったと思う。円安、特に北欧の物価は高いそうで普通のパスタランチで3000円以上と聞くけば日本の安さは有難い?いや・・工賃も割安というのはいかがなものか。コケモモのジャムは甘さ控えめ日本的で美味しくヨーグルトに入れると割と大きい種があってカチカチと歯で砕いて食べるのは野性味がある。豆を挽いて淹れたコーヒーはちょっと軽めで酸味があり、ゴツイ体のバイキング族の末裔にしては軽い味わいで、カフェ文化が発達していることを含め意外な気がした。連休中盤、疲労から回復し百ヶ峰に登山し新緑と鶯の鳴き声を聞いて初夏の風を浴びる。
「ツブラジイ 輝く森を眺むれば青き嵐は娘の髪乱す」

(コーヒー豆)

翌日、今年から作っている玉ねぎ畑で畑仕事。大垣の赤坂にある義父の畑の一角を三畝ほど借りて寒い2月に植えたものが順調に育っている。もっぱら雑草取りで農作業の辛さは身に染みている私と違い、「収穫」の二文字に燃える街育ちの奥さんのモチベーションは俄然高い。草むしりの後に畑の隅にある金柑の木の実を収穫をし、娘は咲いているアヤメ?菖蒲?とカラーの花を摘んで帰る。帰途、懐かしい水まんじゅうを買いに大垣駅に寄り道し昼食は家の近くのHATというバガー屋でテイクアウト。ここは最近出来た店でそこそこ流行っていて味はまずまず。娘は5日に帰東。

「中空に張る蜘蛛の巣に鳴く雲雀、制空権など無き五月晴れ」

(カラー)

(水まんじゅう)

6日、連休終盤、早朝に仕事をして、自転車を車に積んで揖斐の山峡に向かう。今年初めての登坂rideとして朝鳥公園にデポ。走りだしが10:30と大いに遅く既に暑い。加えて道路事情を把握して無いことに気づく。揖斐川右岸は所々通行止めがあった。西平ダムの所は工事現場の横をすり抜けさせてもらい、その後も崩落修復作業で迂回を強いられる。久瀬から揖斐高原方面に左折して本格登坂開始、マイペースでペダリング。白龍の湯の先の長者平方面のT字路で10人前後のバイク軍団がいかにも連休中のツーリングぽく休憩中。ここまで自転車には一人も会わず。このT字路手前の路面に大型の蝶がバタバタしていたので生類に哀れみ深い身なれば拾って草むらに逃がす。見たことない美しさで後で調べると「ミヤマカラスアゲハ」貴重な蝶らしい。このT字路からが相当長くて久しぶりの本格登坂はヘロヘロ状態で峠に到着、標高は780mくらいか?。あまり涼しくはないが木陰に仰向けで休憩。stravaの記録ではここはは5年ぶりになる。そんなに来て無かった?以前は日坂峠を登ってからこの峠を越えているがあの頃の体力はもう無い。意外と元気な時間の残分は少ないのかもしれない。下りは時速40km以上で爽快なダウンヒル。一気に春日集落を抜けてデポ地点に戻るつもりが、マチュピチュの看板が見えてついでに見に行くことにする。しかし入り口を間違えたようで道がセメントの激坂になり売り切れ状態の足では抵抗できずインナーローでヨタヨタやっとのことで茶店みたいなとこに着く。さすがにロード一人いる。本来の春日のマチュピチュはもう少し上と知りつつも気力も尽きてベンチに伸びる。観光客もそこそこいるので時間とともに名所になっている様子。そこから下って一路デポ地点に戻る。14時過ぎ、遅い昼食も考えたが喉に通らない気がしてダメージは大きい。夕方の天気予報でフェーン現象で気温が大いに上がったと言っている。道理で揖斐も暑かったハズ、早朝に出掛けるに限る。
49.2km 3:30:58  14.0k/h max 51.4k/h 獲得1.019m 
https://strava.app.link/6HLDW6hf3pb

(春のミヤマカラスアゲハ)

(春日のマチュピチュ

司馬遼太郎「信州佐久平みち、潟のみち」、2月から始めてようやく読了。姫路に近い兵庫県の龍野、室津が出てくるので読み始めたが他の新潟や信州佐久平が面白かった。紀行文、歴史書として今の土地の姿に至るまでの経緯や理由を知ることができ、うーんなるほどと思う。新潟平野の昔の姿、有数の米作地帯、亀田郷の亀田製菓や土地改良区の成り立ちなど。土地が投機の対象になって農地ですらその病気に巻き込まれ一坪30万円の土地で一本100円の大根を作るという資本主義とも言えない歪みを象徴していると書かれてある。佐久平木曽義仲の歴史、軽井沢は明治時代から別荘地として開発されたことなど興味を持って読めた。小諸の懐古園での昼食場面など笑える部分があるのは毎度の定番的エンターテインメントなのかも知れぬ。人間観察、街造りに対する産業的、商業主義的なものへの寂しさにを共に感じる。