草苺ジャム、金華山DW(22km)ride、ダニエル・コイル、タイラ・ハミルトン「シークレットレース」読了

5月に梅雨入りして、やっと先日から梅雨らしくなってきた。毎年この時期は首、肩、腰の疲れもあって体調悪く、ましてコロナということで近場で大人しく過ごす。義父に続いて義母もワクチン2度目接種が終わる。子らも所属先で接種、接種の予定が取れていて、50代の我々2人だけが置き去りにされている。やんぬるかな世の中、こんなものと諦めて待つしかない。今の50代の世代はある意味、バブルとか何かで地球環境始め世の資源を消費してきた世代でもありこれしきの忍耐は甘んじて・・・と個人的に思う。自賛の声も聞くが90年以降の競争力の劣化、現に所得レベル各数値の停滞を見ても30年近い時間資源消費の割に効果はイマイチ。「坂道錯視」という懸命に登っているつもりなのに、錯覚で実は坂を下っていたという寂しい状況か。同じ50代と言ってもTVニュースなど見れば、いわゆる優秀エリートと言われる層の不正、嘘、ごまかし、インチキがゴロゴロ、コロナ混沌の中で多く目につく。恐らく同じように受けたはずの道徳授業の効果は?、と思うと、所詮人は、ややもすれば性悪説的に存在というか・・。

「くちなしの花は朽ちゆく甘き香を五十路の人は振り向きもせず」

「ゆるやかに五十路登りて振り向けば坂道錯視下がる道行き」
昨日、晴れたので金華山DWに自転車。DW(ドライブウエイ)は雨上がりで路面はぬれているが問題は無し。晴れるとさすがに暑く恐らくいつもの夏のように40℃近くなると思えば30℃はまだ序の口。展望台で見れば夏の空に近づく。
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本日、岐阜市領下にあるハチミツカフェに行く。どんなところなのか?前々から道すがら気になっていた所で、実際入ってみると若い女性が多く、オッサンは返って目に着く。岐阜はマンボウ終わったと言え席が埋まっている。実際岐阜駅周辺はポツポツと店が無くなって空きテナントが目立ち始めたのでこの状況は健闘と言えるのではないか。私は生ハチミツ梅ソーダ、奥さんは生ハチミツティーとデザートを注文。ハチミツかけ放題というところが気に入りました。その後、昨日のサイクルトレーニングの際に高校裏手の長良川河川敷に偶然、野苺を見つけたので確認とあわよくば採取に行ってみる。スマホで調べると「草苺」というベリーらしく食べれるので袋に半分くらい収穫する。畑など持たない身なのでめったにない収穫作業にテンションが上がりその後暑さで疲れる。帰宅後、奥さんがジャムにする。野生種なので種が大きいものもあるがヨーグルトに入れると結構いける味でそれなりに満足。

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5月から色々な本を読んで時間がかかったが、遂に息子から借りたダニエル・コイル、タイラー・ハミルトンの「シークレットレース」読了。タイラー・ハミルトンは2010年までの世界の自転車ロードレース界で好成績を上げつつドーピングが発覚しタイトル剥奪となる。自らのドーピングに至る経緯を独白的にノンフィクションとして書かれていて2012年スポーツブックオブザイヤーをとっている本書。何よりもショックなのはもう一人の主人公、ツールドフランス七連覇のランス・アームストロングのドーピングスキャンダルで、これまであまり詳しく知らなかったランスの金、権力の使い方、不正の隠蔽などなどを知るにつけイメージが大きく崩れていく。確か私は出張で通ったテキサス、オースチンに空港には大きなギターのオブジェにランスの絵が描かれてあったのをありがたく思って偶像として写真に撮ったのは2010年。成功の独占、権力維持と自転車レース界関係者(UCI)マネーの利害が一致し、業界挙げてランスを特別扱いしドーピング問題を隠蔽。ただでさえ激烈で限界に近いレース、扉の向こうにあるドーピング無しで成功を掴むことすら難しくあの時代を走る選手は相当暗く病的だったんだと知る。果たしてどれくらいクリーンになったのかとも思いつつ、まさに今2021年ツールのダイジェストを日々追いかけている。何か、ちょっと変と思えるスピードを連日維持している選手は本当にクリーンなのか?。ドーピングと検査はイタチゴッコとも書かれているし、やはり人間には性悪説的な見方が必要か?ツールで走っているかなりの選手はロードとTTで五輪の東京、静岡に来るので結構楽しみに思う。ところで、パフォーマンス向上のために血液中のヘマクリット値を50越えないギリギリに制御するためにドーピング医薬は使用されていたそうで、関心を持って自分の血液検査のヘマクリット値を見るとなんと47。あと3しか上げる余裕がない・・・と言うかもう相当に高い。それでいてこんなヘタレの走りしかできない自らをまた暗澹と思う。

「ドーピング秘密の部屋は窓も無く七度連覇の顔の闇がり」

 

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紫陽花記、テレワークプラン、金華山ride(22.4km)

気分転換に毎朝夕の散歩をしているが、清水川沿いの木道横に紫陽花が色づく。
これまで見過ごしてきたが紫陽花は「がく」という部分が紫に変わっていくことを実際に見る。じっとり汗ばむような空気、この時期ならではの清涼感のある色合いになっていく。

「喧騒をのがれ歩けば蛙鳴く紫陽花木橋にふる小糠雨」

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義父母のワクチン、まず義父が5月末に接種終わり義母も6月初に接種となった。先日集団接種会場まで義父を送迎してちょっと見ていると案外余裕をもって接種されているようでスムーズに淡々と終わった。既に2回目は3週間後に決まっているが「やっとホットした」とはご本人の言。駐車場から案内の人も多く過剰な対応にも見えたが昨今、何でもかんでも接種数を増やすための効率up作戦に傾きがちな傾向よりは安心と思う。往々に時間効率を上げることはヒューマンエラーに繋がり易くリスクがある。特に人体相手のミスは双方にダメージは大きい。

昨今不足気味の半導体の古い記憶、工場の生産量(スループット)を上げるために工程の合理化を行うのはよくありがち。合理化=工程時間短縮を重視するあまりデバイスの出来の微妙なバラつきや劣化のリスクは増えることになる。繊細な特性を担保する工程手順や時間まで合理化されて表面の裏に隠れたセンサーやアナログ回路の変化を見過ごされるリスクは増える(出荷テストはアバウトなので)。兎に角、窮屈な時間の中で人間はミスをするもの、性悪説的見方は必要と思う。先日、新聞に「国家事業的半導体・・・」に税金で工場投資する云々の記事を見たがいささかアナクロニズム的な印象を持つ。新規先端工場は所詮コスト高に困りがち、むしろソフトバンクが買っていたARM社ほどの実力を持った会社の売却(4兆円?)の方がよっぽどもったいない話ではないか?と思う。

時を刻んでこの春、銀婚を迎える。祝ってくれる人もおらず二人でここは質素に祝う。少し遠い「ル・バニエ」という店、銀婚の儀、洋菓子の部として奮発してショートケーキ2個づつ購入する。実際食べてみるとケーキ2個は重く「この手の贅沢は身に余る。歳を考えてもケーキは一個で十分」という意見になる。食べてる最中、奥さんから「銀婚の他にも祝をすっ飛ばしてきたのを知っているか?」と問われポカンとなる。調べてみると水晶婚、銅婚・・なぜか続々とあることを知る。次の週、和菓子の部は地味にタカシマヤに売っていた「とらや」のういろう。

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最近のショートケーキも値段が上がったと思うがテイクアウトで買う弁当も上げ底になって量が相当に少ない。こうやって見るとステルス値上げというか・・ステルスインフレのような気がする。祝園単身生活で得たスーパーでの買い物で慣れたせいもあって食品の最低価格の微妙な変化にうるさくなった。特に京阪奈と岐阜の価格の違いなども例えばディスカウントでの食パン、ヨーグルトなど岐阜の方が数十円安い。昨今は材料値上げで売価を価格据え置きに見せて量を減らす値上げは以前に増して露骨、顕著に思う。円安、穀物高騰由来でインフレ気味のように思うが上げ底弁当を食する時は空気を食べるようなわびしさあり。

在宅勤務の長時間労働はマンネリで変化が無く気分転換が必要と感じていたが先日、奥さんが岐阜市のやっているホテルのリモートワーク補助というのを見つけてくれた。稼働の低いホテルがテレワーク用に部屋を貸出して費用負担に半額ほど補助が出ると言うもの(テレワークプランと言う)。おや、、これはイイカモ・・とある岐阜市内では立派なホテルを予約し先日利用した。個室の椅子とデスクの高さなどに自由度が無い点はガマンとして、部屋も広く窓から長良川岐阜城が見えてさすがに気分良好。しかしVPNの接続は出来たが昼前に本社のサーバーにトラブルが発生し修理されるまでのかなりの時間を失って焦り始めその後はあまり効率良い仕事にならず失意。せっかくなので夕方にサービスの温泉に入ってから帰宅する。

金華山ながらの川面に夏の雲リモートワーク窓ごしに撮る」

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金華山方面)

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岐阜市街方面)
本日、金華山DWに実に久しぶりに自転車で登坂。エッコラエッコラ登る山道に人は多かったが、今日は蒸し暑いせいもあってか私はマスクをしていたがrunの人、rideの人、登山の人の3割程はノーマスクで危ないなーと思ったりして余計に汗をかく。感染予防も人出も方向性は混沌としている。

帰り道、ネコ通りを覗いてみると、若い女性二人が膝ついてiPADで何か撮っている。あれあれ、なんとシマチャン、その場はペダルを回し走り去るものの心にさざ波が立つ。

「猫じゃらしカメラの前でポーズとるシマ猫野良より一歩踏み出す」
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金華山DW 22.4km 1:24:22 15.9km/h

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(最近よく見る野良のミケ)

端午の節句、司馬遼太郎「台湾紀行」読了

在宅勤務になり台湾FABへのデータ出荷を連休中にある納期までに納めるべく連休までの四日間は29日も休まず凌ぎきる。1日から5日間のGWが始まるがその間も業務半分で休みを過ごす。昨今の国内半導体FABの火災は関係無いと思っていたが混雑でFABの納期に影響出始めている。「半導体不足」という言葉で頻繁にニュースで語られることに少なからず違和感あり。なにも半導体が不足しているのでもなく、車載用向け限られた品種(例:マイコン、例**センサ)が一時的に不足していることが誇張され過ぎているようで、「半導体」と十派一絡げ的な表現でニュースにされているところなど浅い知見から由来し誤差の多い表現と思う。そもそもリストラニュースが多かった業界に数十年ぶりにスポットライト浴びているから当然かも・・。

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たった5日間では体の疲れが取れん・・気弱に思っていたところに娘が帰って来てくる。本人は不在でも端午の節句は毎年のように飾り健康祈る。欧州の息子とつないでビデオ電話は少し賑やか。聞くと今から散髪に行く前のPCR検査だそうで3Mの医療マスクも準備している。公共で検査は既に6回ほどやっているらしい。数時間以内に結果が出るとは・・。布マスクにPCR検査も身近には受けた人も無い本邦、いわんやワクチンをや。海外でワクチンパスポートなどという話もチラホラ聞くが保険料、税金を払っても自らの健康維持や保障には容易に回って来そうになく、大いなるギャグ?皮肉と矛盾の中に生きているとつくづく嘆息。

引っ越し物の片付けをやりつつ、買い物のついでにいつものパン屋「かし是」に行くと待ち列長い。聞くと客の人がインスタにupしたようで以来初めての客がぐぐっと増えたらしい。いわゆる「パン女子」風の若い方々が数人単位で次々買って行かれる。ここは売り切れ次第で店じまいなので遅いと残っていない可能性もある。店の前の白山吹の花も散り始め、ゆすらうめの実を見上げると五月の陽はまぶしい。

朝はいつものコースを散歩、「おお、しまチャン久しぶり。元気かへ?」とネコに帰岐のご挨拶。しばらく歩くとマスクに深めの帽子をかぶった年配ご婦人から「どうやねぇ!忙しかね?」と5mほどの距離から突然声をかけられギョッとする。おおよその年配婦人はどなたも似たような格好なので驚いたが義母、季節が良くなって歩き始められた様子。静かな路上、義母はよく通る声で次から次と昨今の情勢話題を変えて話すこと約20分。つまりは高齢者ワクチン接種の予約を如何に取るか??ということで代わりにお願と頼まれる。しかし調べると、かかりつけ医の有無も含め容易なものではなさそうで要要検討の必要あり。駐車場の壁にアマガエルを見つける、珍しい。

「保護色で命護れよ雨蛙二度目の春の瘴気ゆくまで」

 

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半年以上かけて司馬遼太郎「台湾紀行」読了。台湾は出張で何度か台北、新竹には行ったことがあるが、せいぜい朝食前に宿泊した近辺を足早に観たくらいで良くはしらないが、台北から近場に温泉が湧いているとか寺院や博物館などがあるようで一度は観光に行ってみたいと思っていたが実現できていない。古くは山地人の島で無主と見られがちだった台湾がオランダ、鄭成功時代、日本統治時代50年、戦後と二・二八事件を経て現在の台湾になっていく歴史が色々な人を描写しながら語られている。立場的に非常に難しい台湾の歴史が少しわかる。今の香港などを見るにつけ、漢民族蒋介石一族の支配から本島人李登輝総統の誕生が銃を持たずに実現されたことは奇跡だということがわかる気がする、と同時に高度に文明化されたコロナ対策も爽やかにクリアしている現在の台湾から学ぶことも多いと思う。終盤に出てくる太魯閣は自転車のヒルクライムでも有名で時間が出来たら訪ねたいと思う。

「朝靄の香炉の煙煽りつつ孔子の廟は短く祈る」

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立去祝園

永遠の在宅が決まり、祝園の部屋引き払い日を4月26日と設定。前週は引っ越しの第一陣のため車で祝園まで来る。電気、ガス、ネット環境などインフラ系は事前に停止手続きを済ませる。ありがたいことに精華町は家具に小型家電やレンジまでは無料で引き取ってくれるが一番困ったのは家電の始末で冷蔵庫と洗濯機。両者は粗大ごみ扱いは無理で、仕方なくリサイクル業者に聞くも6年使用となると引き取ってくれずここは定石の家電店に出張引き取りをお願いする。
4/23(金)午前一杯業務、午後は有休。12時過ぎに仕事を区切りオフィスにあるの資料や小物などを詰めて運ぶ。会社の人に手伝ってもらい駐車場で6年間のお礼と感謝を述べてお別れをする。その後は分刻みで銀行口座解約、バスカード解約、粗大ごみの持ち込み処理を済ませる。一連が終わると17時でそろそろ帰宅せねばならない。自転車、ボックスなどを手早く運び入れ出発、約3Hで岐阜着。どうも休憩無しの仕事+引っ越しで疲れが蓄積気味。次も日半分仕事を行いつつ買い物ついでに農協係のスーパーで野菜に花を買う。この季節に売っているフリージア、ほんのり香りが漂う自室で「台湾紀行」を遅々として読み進むと、つかの間の午眠に引きずりこまれ爆睡となる夕方、不意に足のこむら返りで起こされると立ち上がれずベッドから転げ落ち哀れズタボロ。

「対応の声は明るく事務的で六年住居契約終了」

「永遠の在宅勤務を考えてコロナのニュース今は見るのみ」

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4/25(日)10時過ぎ、報道のTVを見てから奥さんといよいよ引っ越し第二陣(最終)に車で出発。名神の瀬田東で下りて川沿いを進む。昼時なので道沿いにある「叶 匠壽庵 寿長生の郷」に入る。ここは何度も通過しているが早朝か夜なのでこんな所があることは奥さんに聞くまで知らなかった。「私が教えなければ知らないままだったことを感謝しなけりゃネ!」と言われる。ここは里山の民家風の建物にパン、スイーツ、レストランなど点在する広い施設になっている。茅葺屋根の案内所で和菓子を試食する。特に梅林が広く春は観梅に良い所らしいが今は青い実が多く生っている。和菓子の「叶匠壽庵」が運営しているらしいが和菓子以外としても結構良い所に思えた。いつものように宇治田原、京田辺経由で木津川谷に入り15時に着。

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(青梅)

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本日、朝から気合を入れて粗大ゴミの荷詰めを行っている間に家電屋さんの引き取りとガス屋の閉栓が終わる。粗大ごみは車の後部座席一杯に詰めて粗大ゴミセンターに持ち込み出し終わる。少し一服、簡単な昼食。次に持ち帰るものの搬入になるがここで問題が生じる。なかなか難工事で予定荷物が予想外に多く車に入りきらずその中の一部を再度粗大ゴミとして捨てに行く。時間を消費し焦り始めるが、まだ忘れているものが見つかり遂に車に入りきらないとギブアップ。椅子と本棚は一旦会社に持って行って預かってもらうことになる。15時半いよいよ鍵渡しギリギリとなって部屋の中のものがようやく空っぽになる。今回の引っ越しは厳しかった。トラブルもあったがなんとか鍵を渡してどっと疲れる。最後に生協カードを解約し処理全て終了。16:30祝園踏切を渡り木津川堤防から奈良盆地を後にする。帰路順調、岐阜に20時着。甚だしく疲れる。持ち帰った荷物は昔、娘の下宿から引き揚げたものも含むため量が多かった。つくづく引っ越しはこれが最後と思えるほど奥さんも私もギリギリで、一因として若くない年齢を感じる。6年間の単身赴任の終わりは少しの感慨や感傷もなくひたすら作業と制限時間に追われ精神的にも慌ただしい印象だけで終わった。
最終週の晴天日にオフィスフロアの休憩室から奈良盆地と京都方面の写真を撮る。最近の多忙で最後は余裕が無くなってしまったものの東西南北の山々に登坂したことが貴重な記憶となった。見渡す山々を自転車で走っていた登坂の苦しい記憶を辿ればその時々の悲喜こもごも?と言えば悲が多かったこの期間、知らず自身以上に家族に負担をかけてしまっていたことを深く思う。台湾FABにとって日本のGWは関係なく明日から30日まで仕事で祝日29日も休めずいよいよ今週は体力的に実に実に辛い予想。

「3行のメール懐かしサントーシュ君、インドより日本のことを気遣いくれる」
「若草に生駒、葛城むらさきの霞のなかに過ぎゆきし日々」

 

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若草山から葛城山方面)

 

音羽山観音寺入り口往復78kmride、吉野山、最後の奈良まち散策

仕事は苛烈にて火がついた感じ。こうなる前に自分用のスクリプトプログラムを作って設計自動化を先に進めておくべきだったと後悔やまず。3月は土日の時間も注いで遅れリカバーに努めるものの日曜も22時まで回路検証で頭を使うと眠りも浅く月曜朝は岐阜祝園間の移動もあり体力的に厳しい。感染を避けるため新幹線を使っているが緊急事態明けで楽しそうに観光客らしい人が増えているのを見ると何故となく自らが哀れに思えてくる。

春は駆け足、桜の便りも聞き始めた時に本社事務所が移転するため4月1日2日が強制的な休みとなった。設計用サーバーが落とさねばならいことによる。これと同時にリモートワーク推進で私も永遠の在宅勤務になることが決まった。今日的な働き方の変化への対応もビビッドな対応に感じるものの約6年の単身生活が終わることを意味するという点で一抹の未練もあり。特に関西のアクセスには便利だという点が。自らの引っ越しは4月末、それまでの間に出来ること計画的に消化することにする。
4月1日(木)に自転車、奈良の音羽山観音寺近くまでride。ここはTVの大和尼寺精進日記のおかげもあって中規模寺社のなかではダントツに知名度あり?。祝園からは奈良の南方40km、往復80kmは対応可能。仕事の疲れもある体で根性で4時半に目覚まし。5:45に朝日が出る前にスタート。日差しはあるが肌寒いので最初からウインドブレーカー着用。木津川CR脇のネコに挨拶して奈良県境の峠、天理、桜井を経て談山神社方面にルートをとる。満開の桜がそこかしこにあって美しい。桜井商業高校脇を通っていよいよ登坂に入る。県道37号の坂の途中は春の花が咲いて一段と華やか。やがて観音寺の木の看板で左折し細い山道を入り斜度が急になる。セメント舗装になって斜度20%くらいのところ越えるとやがて車止めのある観音寺入り口に到着。道前の田舎作りの立派な家の敷地にある桜の大樹からは風に吹かれて花びらが流れ来る。ここから寺までは徒歩になるらしいが、工事の軽トラが1台来て車止めを下ろしては急坂を登って行った。歩く時間も元気もなくるしばしベンチで休憩。

「さくら花見上げて佇てばしづもれる心照らせよ春の光で」

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(左観音寺方面)

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(途中看板)

例の番組は昨年終了して、出られていた2名の方も下山されいるらしい。有名になるというのも善し悪し?。9時前に下り始める。帰路途中、三輪にある大神神社に立ち寄りお参り。おお、ここは相当に人が多い。奈良市内を無事に過ぎて11時過ぎに帰着。黄砂か花粉によりくしゃみしきり、体の疲れを取るため葛根湯、セレスタミンを飲む。
77.21km 4:27:44 17.3k/m 獲得標高628m
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この夜、奥さんは仕事を終わってから祝園に22時着。次の4/2(金)朝7:21の近鉄橿原神宮経由で吉野に向かう。前々から一度吉野山桜を見るという話しはしていたが今回の休みも最後のチャンスとして急遽実施することになった。私は桜の時期にに来たことがあるが奥さんは初めて。近鉄周遊切符を購入し橿原神宮前吉野線に乗り換える時にパンを購入。さすがにコロナと言えど桜の名所だけに飲食店はどこも混みあい感染状況はよくないだろうと推測し昼食は事前にゲット。案の定、吉野駅で電車から降りると結構な人がロープウエー、バス乗り場に鈴なりになっている。我々はチープに歩きで下千本の七曲り坂を流行の中高年山歩きグループも前後に登って行く。そもそも下千本の鑑賞にもなる。昨日の疲れもあって足取りの重い私にくらべ奥さんは山歩きの極意「登りは地道に着実に」をよそにスタコラ登っていくのでちぎれないように歩くと息が切れる。鴬の鳴き声を聞きつつ、種類が多いとは言え桜の木、よく見ると葉桜も混じり散り始めている。恐らく上千本では満開に違いないと思いつつ尾根筋の参道に出ると結構な人の列、金曜日にもかかわらず・・。桜の他、この時期に御開帳されている蔵王堂の秘仏、金剛蔵王大権現の三体を見ることが大きな目的で朝の時間に蔵王堂に入る。記念のお札(今年は白)をもらい木扉の向こうに大きな青い釈迦如来(過去)、千手観音(現在)、弥勒菩薩(未来)が恐ろしい顔で見下ろす。「えー青い!これは凄いわ」青い仏像に奥さんもさすがに珍しいと口にするが確かにそう思う。ここは時間をとってゆっくりと参拝したあと春光の強い参道に出て昼食の柿の葉寿司を買う。混みあう急坂道を上千本に向かって登る。吉野水分大神まで行って上千本を眺める。登坂に混雑もあって暑く汗をかく。時おりさーっと風は花のシャワーを作る。確か吉野町の開花情報は満開にもかかわらず葉桜も目立ちピークを過ぎつつあるようで吉野町開花情報のイイカゲンさを思う。来た道を下りつつ入ったカフェで葛パフェを食す。聞けばこの前の雨が花を散らしたそうだ「そう言う情報を開花情報に入れるべし」と思う。最近まであったTV「太平記」再放送を見ていたこともあり南朝皇居である吉水神社を見学。京から遠く山深い吉野に何故皇居があるのか?不思議に思う。横に「明治維新南朝の確立」と石碑に書いてある。北朝がその後も継続されていている?と思っているが、南北朝の時代はやはり複雑で良くわからぬこと多く、その分スペクタクルで「太平記」の時代のドラマがもっと見たいと思う。15時に下山、祝園まで2時間の車中。

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(中上千本)

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蔵王堂方面)

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昨日、4/3(土)、奈良まで出て奈良まちを散歩。町屋の一つに入って奥行きの深さを椿、しゃがが咲く日本式庭を縁側に座って観賞する。確かにこういう庭のある家はいい。そして、おそらく奈良をゆっくり歩いて見るのはこれが最後かもしれないと祝園滞在6年間を思う。昼食後、奈良ホテルを見た後、前から奥さんが行きたかったという台湾スイーツ猿沢の豆花(ドゥファ)に入る。奥さんは評判の「美人豆花」、私は高山ウーロン茶が好きで豆花のセットをオーダー。知らなかったとは言え台湾スイーツは控えめな甘さで満足。過去、台湾出張の時によく買っていた高山茶も本場の飲み方で飲めば香りも良く懐かしさもあって美味しかった。
本日、岐阜に持ち帰るものと捨てるものの選別を行い夕方奥さんは降りだした雨の中を帰って行く。せわしい4日間が終わり、祝園の生活も多忙なままで残り3週間となる。前の週末には隣の人は出ていかれたようで今は空き部屋になっていて4月は人の動きが多い。
「音も無く隣の人は部屋出でて虚空となりし部屋の静けさ」

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奈良ホテル

干支の交代、金華山DW ride(22km)

在宅勤務は続く。ほぼ一月になる先週、祝園の部屋の状況を確認がてら車で往復、1泊2日。高速は関ヶ原から上って瀬田東で下りて瀬田川京都府では宇治川)沿いを走る田舎道。この道すがら立木観音という寺があり、その駐車場は結構な混み具合。陽気も良くなって我慢が出来ないのか?確かに沿道の梅は咲いて春の始まりも近い。ルート上の滋賀京都県境の峠を越えるのが少々楽しみで145kmを約3時間はあまり疲れず茶所の宇治田原から京田辺に下っていくと別世界に入った感じがする。部屋の中は良く保たれているが瓶に差した高野槇がまだ青いのには驚く。この生命力、11月上旬の高野山行の帰りの極楽橋駅で買ったもので、空気が浄化されるありがたいものらしいので買って水だけを替えていたがこんなに長持ちするとは思わず、しかも薄暗い部屋の中で。ちなみに半株を岐阜に持ち帰り挿し木にするべく鹿沼土に植えたが全滅。商品になるような植物として高野槇増殖作戦はなかなかうまくいかない。

2月2日の節分が終わって干支の交代と雛人形を飾る。例年のことながら一応、柄にもなく年中行事として豆まきなど行う。翌朝に家中とベランダも掃除して回るが数週後に何かの拍子にひょっこり豆がでてくることもある。

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本日は晴れて少し暖かい。午前、マンション総会を終わり1年の理事長を務め終える。昨今の状況を見るに変化が必要と防災強化など色々提案を行うも保守的な意見に消され消化不良となる。年を重ねた方々の多くに現状維持バイアスの保守な意識が強く少々寂しく、ある意味変化の乏しい日本的?構図かもしれず徒労感多し。午後、気分転換に今年初めて金華山DWに自転車で行く。岐阜公園付近は暖かいものの山道の風は冬のように冷たく時に強くペダルは苦しい。但し、久々で体は重く汗かき息があがる。帰宅後のシャワーでは手足が悴(かじかんで)いる。
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「西風に冷える体は意図もせぬ小用足せば電気が走る」
「われまさに 伊吹山より来る風のビルの谷間の一杭となる」

仕事、国内顧客向けチップの開発続く。インドの会社にアウトソースし、仕上げた後に台湾で流す予定。この最大のファンドリーと言われる台湾の会社は今、調子に乗っている?いや受注残急増で大変らしいが何とか5月予定の試作枠が確保された。今、自動車会社の半導体が足りないとか言われているがこの調子は一時的でもなく今後も車の電子化が進めば継続するように思う。聞けばもう一つの会社の方もキャパオーバーだそうで台湾恐るべし、あたかもワクチン会社のように独占的な立場になっている。数年前の流行り言葉、今も時々見かける「・・モノづくりの底力」という言葉も少し寂しく思う。あまり実態や根拠を伴わないイメージ作りかキャッチフレーズのために作られたもののようで、そもそもAIや通信プログラム分野が主戦場になりつつあるところに「モノづくり」という言葉が持つイメージは別種のような印象で世界的なムーブメントからの乖離を感じる。業務前の早朝には必ず散歩で体力維持に努める。とにかく在宅勤務は体力劣化が激しい。
「目をあわせ前を横切るクロネコの只生きることの哀しき瞳」

先日の2/9火曜に半日有休を取って「麒麟が来る」の大河ドラマ館を見に行く。岐阜人である奥さんはずーっと見ていたが、自身は最後の「本能寺と天王山は見てみたい」とTVに張り付くも何と本能寺で信長が死んでプッツンと終った。アレアレ・・変だ、光秀の最後・・竹林で竹槍で襲われ果てるシーンは??無い。これでは信長の最後ではないのか??と思ったところ。この歴史博物館で開催中のドラマ館、番組が全て終わった後の、「後の祭り」に平日は岐阜市民が只=キャッシュアウトしないというので行くことにした。当然ドラマが続いている途中に来館することを前提としているので「この続きは番組で見てくださいネェー」という見世物が多かったが、期待していた以上に良かったのは近所の加納城、鷺山城の歴史など馴染の土地の歴史が勉強になって良かった。40万人来場を期待していたのがコロナで20万人になったとか、少々貢献すべく土産物を何個か購入する。

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(歴史博物館)

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金華山方面)

在宅ふたたび、金華山run(7.36km)

先週の3連休。初日の9日(土曜)金華山run。この冬は平年並みという話もあるり暖冬の去年よりは寒く感じる。すでに岐阜市の成人式は延期が決まっている街の中を通り柏の杜からの登る。下りてくる人から「こんにちわ」と挨拶されるが狭い道でノーマスクでは危ないので帽子で口を隠して会釈で返すのみ。小さなショルダをかけたランナーに途中で抜かれる。さすがにこの道のrunで抜かれたことは無かったがここは焦らずマイペースで展望台着。南は名古屋駅ビル群と稲沢のエレベータ試験塔が遠望、西の養老揖斐山系は雪がかかった屏風のように厳しい姿になっている。
7.36k 1:01:36 獲得標高170m 8:22/km
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年初早々に緊急事態・・、まずは岐阜県独自が出た。同じく京都も緊急・・対象県らしいくリモートワークに切り替える。正月に引いたお御籤は大吉で悪くはなかったが年始早々の難儀、感染数も激増してるので仕方ないと思う。例の変異株というのが既に入ってきたらしくこちらの動きも怪しい。頼みはワクチンらいしが・・・息子の話ではワクチン接種が始まった欧州でも一般民の打ち終わるのは今年の秋以降の予測らしく、まして2月スタートの日本がそれ以上にスムーズに事を運ぶ実力があるかと言うと??大いに疑がわしい。つまるところ次の寒い時期までは大人しく耐えるしかない。恒温動物として体内を36℃前後で制御することによって免疫システムを最も効果的に働かせることが最後の砦、体調管理おさおさ怠りなきよう体を冷やさないように気を使い負荷の大きい運動はなるべく控えるので運動は朝昼夕の散歩が中心。
朝は天満宮から清水公園をぐるりと回り約25分をウォーキング。小さな清水川に沿って延びる公園が道路と交わるところに忽然と赤鬼が出現した。近くにある玉性院の節分祭りが近くなると巨大な鬼が二体道沿いに立つのは毎年の恒例。時節柄「鬼滅の刃」柄パンツでも履くのか?と思えばそんな流行に煩わされず今年は「疫病退散」のタスキをかけている。まだ暗い6時過ぎにもかかわらず他に写真を撮っている人がいる。

「赤鬼が「疫病退散」襷かけ月下に怒かる顔のおかしさ」

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(赤鬼)
仕事の半導体設計はいたって在宅でもやることに変わりなく仕事の進捗もデータを見れば分かり、海外とのやりとりも含め意思疎通は少々面倒なこと以外には問題はない。ただ苦手なのは自室で一日中籠ることで気が滅入ることで前回はこれに参った。今回は気分転換のため外出の機会を多くする。昼食はテイクアウトを兼ねて岐阜駅往復、前回の時に知った街路に生息する野良ネコ(一部飼猫?)の観察が楽しみになる。回を重ねるうちに一部と顔見知りになってきた(一方的な認識)。近づくと他の猫は逃げていくが・・あるトラジマの猫は逃げない(接近し過ぎると逃げる)。この柄の猫を「キジトラ」と呼ぶらしいが勝手に「しまちゃん」と名付けて時々撮影させていただいているうちに次第に親近感も湧きはじめる。或いはしまちゃん不在の日は、ハテその身に何か??と心配になってくる。何せまぎれもなく寒風野ざらしの生活環境も厳しいせいか野良猫の寿命がせいぜい5年程度とは・・・いかにもはかない。今年の列島上空には次々に寒気が通り普通に雪が積もる日があり昼、夕方にけなげな姿を見ると安堵したりして半年前のような気が滅入る状況は避けられている。かくして、その存在が日に日に大きくなりつつある「しまちゃん」の写真を少々誇らしげに見せると奥さん曰く、「このタイプねえ・・よくある雑種で脚も短いし、どうでもいい猫ちゃんやね・・」。

「星空の寒き小路に野良猫の「しまちゃん」不在これで三日目」

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師走雑事、年末金華山DW run

今月中旬に携帯のカメラ機能がパタリと動かなくなった。iphonの修理はいつものキタムラに持っていくともったいないことにカメラ以外は動くものの本体交換となった。通話は出来るがバーコード読み取りも出来ず使用上の支障も少なからずあるので仕方なく交換する。さすがにキタムラ、対応よろしくものの30分で交換終了となった。こういう事態に備えて大手キャリアの保険があって良かったとも思うものの(結構な割合が保険でカバーされる)、契約費用のコストパフォーマンスは微妙かも知れない。話題になっている携帯使用料は比較をやってる時間と手間がかけられない我が身の悲しさあり。
先日の新聞に自粛期間に昔の番組が再放送されて好評だったという記事があったが自分も録り貯めたコナンの録画をやっと見終わった。コナン・・名探偵ではなく未来少年で、春からこの間ずーっと毎週欠かさず録画したものを奥さんと揃ってTVの前に正座してみると言う珍しい形式となった。とにかく安心して見れるストーリーであることと、私の場合は高校時代にこんなマシーンを作れたらいいなあと思いながら見ていた頃のノスタルジーもあって懐かしかった。ダイス船長のロボノイド、フライイングマシーン、ファルコ、レプカの三角塔など昔のアニメ画像であって、当時としては夢の機械として描かれたものが、それに近いものが遠くない将来に実用化されそうなこのアニメのリアリティに今更ながら驚く。とうとうこの録画が尽きて、いよいよ自粛の多かった今年が終わっていく気分になる。
今月に入って年末調整の処理を進めるが今年からwebに変わり、これもデジタル化の一環か・・?確かに印鑑は不要になっているがデータが保存されるので来年からのこと思えばこの方が合理的。実のところ、そもそもこの手の処理は昔から苦手。損害、生命、年金、税金などの知識も社会人になった当初は何のことかわからなかった。何のため・・また何故自身で申告して税金が帰って来るのか?或いは所得税と住民税の額の決定時期が異なる・・・などなどスラスラ奥さんに教えてもらっている間にこの手の話には頭が上がらなくなった。振り返ってみれば、理系の技術者で仕事上も何~の関係も無い私は社会の保険、税金、などの社会システムは自分に直接関係の無いものとして疎かったことに気づく。今なら思う、つまらない学校の学習を削減してでも源泉徴収など社会の仕組みや知識を学校レベルで教えるべきと。ものなべて、複雑なしくみを理解した上で自己申告制を旨とし、親切に教えてくれる人がいなければ知らずに過ぎていくことのリスクは大きく、サポートが薄くて注意が必要。「義務は教えても権利を教えない」的な意見を時に目にするようになって・・事前に社会保障の仕組みを知っていた方が、仮に困った時にもスムーズに焦点絞って相談ができるように思う。

「デジタルとふ言葉ふたたび陽をあびて小さき印は居どころ無くす」

25日に最終日で26日から休みに入るも、疲れがどっと出てしばらくの間はダウン。気を取り戻した後は諸事雑事で時間が終わっていく。今日は午後より天気が崩れるらしく午前中に今年最後のrun金華山DW。既に金華山DWは閉鎖されていて車は来ず静かな山道では何人かのランナー、登山者に会うのみ。西側の伊吹山に雪は多く雲の中にある。西風も冷たく坂を下って御鮨街道を走っても人通りは少ない。この時、市長の町内放送に続いて英語、中国語、ポルトガル語?のようなコロナへの注意喚起が流れる。岐阜も10万人あたりの感染者数は相当多く用心は必要で帰路を急ぐ。午後、血液が少ないというニュースを聞いてイオンに行ったついでに献血400cc実施。

「せわしなく一二三と足まわし金華山はリズムで登る」

7.35km 1:18:25 獲得標高174m
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今年1年の活動はこれが恐らく最後で1年としてはやや寂しい活動リザルト。
cycle+run:活動日数:35日 時間:64:29:00 距離:978.1km 獲得標高:11,470m

「1000kmは長く短い一年のコロナに倦みし時間の標(しるし)」

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金華山DW展望から雪の伊吹山

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金華橋の上から)

師走の金華山run 永田和宏「知の体力」読了

晴天続きの数カ月通勤は自転車、珍しいくらいバスを使っていない。その間にめっきり寒くなり真冬仕様のグローブでないと冷たくて我慢できない。通勤で丘に登る時は中学生のチャリンコ部隊と一緒になるが白い息に寒そうな格好でも彼、彼女らは平気そうで若いことは羨ましい。中には私としばらくの距離を並走して一気に抜いていく人もいるが年寄りとしては腹を立てず冷静に坂道登る。乾燥に低温でウイルスには更に警戒が必要で細かな体調管理を意識する。ファクターXのご利益もハテさて無くなったか?感染者は増加の一方、最後のバリアは喉や鼻の粘膜をはじめとする自分自身の免疫しかなさそう。いよいよスペイン風邪の2度目の冬のような状況が近づくか・・、連絡を取れば欧州は再度のロックダウンを前に静かなクリスマスの街路にあって息子は耐えている。東京方面の娘からも周囲は控えめなクリスマスの雰囲気。願わくば早くワクチンの摂取を。

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(クリスマス飾りの街路)

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11月初の健康診断は散々の結果となる返信あり。検査直前の連休2日間を断食+金華山runで絞って臨んだ成果空しく昨年よりも体重プラス査定。その際の追い込みトレーニングが祟って、たんぱくや内蔵測定値などが異常を示して三か月以内の再検査となってしまった。ああ無情、及ばざるが如し・・。いや、8月からの頸椎ヘルニアの影響を受けたせいに違いない。

本日も天気が良いので師走の金華山DWをいつものコースでrun。加納のネコ通りで日向にいるネコはご機嫌なのでご挨拶。
「騒がしきコロナのことはなに知らぬ陽だまり猫はおおきくあくび」

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柏の杜公園から石段を走り登ると西風にあおられた木々からドングリが降って来て痛い。頂上は良く晴れて気分はヨロシ。早々に下ると駐車場近くで顔の赤い若い自転車の2人組みを見る。よく見ると顔面と腕の出血で自転車はハンドルの向きがずれている。近寄って聞くと下りで転倒。ハンドルを直しチェーンを嵌めてやってもブレーキシューがリムに当たりぱなしで工具でしか直しようもない。聞けば中学生で巣南(10kmくらい西)から来たそう。「痛かったやろ、キズパワーパッド貼ったらきれいに治るよ。なんとかブレーキはかかるのでこのまま下の公園まで下りて家に連絡するしかないね。もうすぐ日が落ちるから急ぐんや」と言うと「でけん、お母ちゃんに叱られるぅ・・」と打撲と擦り傷も痛々しい顔でポロポロ涙を流す。養老山系に日が落ちるまでに時間が無いので兎に角励まして、最悪は自転車は置いてでも家に帰り着くようにアドバイスする。最近金華山DWには若いサイクリストが増えたがダウンヒルは危なく自転車はミスが命取りになる場合もある。但しミスから学ぶことの多いこともしかり。日暮れで急激に寒くなる。
「悔い残る赤き涙のしょっぱさを留めて坂を再び登れ」
7.35km 1:00:40 獲得標高176m
https://strava.app.link/LIEtTBjrFcb

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金華山DWから鴬谷方面)

永田和宏「知の体力」読了。台湾紀行など並行しているものの後から読み始めたこの本を先に読了。これは歌人ではなく細胞生物学者としての新書本で、2018年と最近の発行。既に今年に退官されているので大学教育者としての、いわばまとめに近い内容に思える。学生世代に向けた指摘や示唆も多くあり今の若い人の保守性や自己評価への拘泥に関するところなど自分が最近感じるところもある。但し、振り返ればそれは自身も含めた今の親の世代が持っている現状肯定性や保守性、世間への同調性の現れかも知れず、コロナで露わになった知らず知らずの間に生じていた社会の仕組みの遅れの要因かも知れないと耳に痛い思いもする。

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竹内峠(288m)、穴虫峠(140m)、田尻峠(118m) 尾崎佐永子「風の鎌倉」読了

奥さんは冬の備えに娘の所へ行くということで今週の連休は祝園に滞在する。このところ天気も良いのでいよいよ竹内(たけのうち)峠に行くことにする。奈良大阪間の峠を自走して行くとすれば峠越えに往復距離を加え一般国道を長く走るという点でもほぼ南限に近い所と思われる。かねてより司馬遼太郎氏の街道を行くの第一巻に登場することもあり興味津津でした。今回は大阪側に降りて奈良県境に戻って来る峠をついでに2つ追加する周回コース。
11月21日、晴れ10℃以下、少々寒いのでパールイズミのウインドブレーカーを着てスタート。木津川CRと奈良クルを定常走行で法隆寺まで通過。王子の街に入ってからが一般国道で難行が始まる。結構道幅狭い2車線で交通量が半端なく多いうえに渋滞して気が抜けない危険さがあり。自分が側溝に落ちるか車に引っかけられるかの危い168号が、大和川を渡って香芝、大和高田へ続く。眼前に葛城山の山塊が迫ってきてようやく二上山の麓に到着し166号に当たって西進。ここからは登りに入る。竹内街道は日本最古の官道でシルクロードの最東端だそう。いかにも街道らしい場所で一休み。観光地化するための努力かのぼり旗が揺れている。聖徳太子の昔、大阪堺から飛鳥に向けて東西の交通として整備された道らしい。周辺地図を見るとここはどこへ行っても史跡ばかりの様子。竹内峠はそこから十数分で頂上に着く。ここは奈良、大阪と市街地が見えて峠らしい風情がある。

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竹内街道

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(竹内峠旧道)
大阪側の太子町へダウンヒル。いつものことながら大阪側はサイクリストが断然増え追い抜くグループや出会うグループなど自転車が多い。南河内グリーンロードから見るとひと際目を引くのがノッポな塔が見えるがあれはPL教団のパゴダというものらしい。かなり遠くでもしっかり見えるので相当に高いのではないか?つくづく宗教的な建造物に対する人のエネルギーの大きさは凄まじい。アップダウンを繰り返し賑わう観光みかん園の横を登ったところで近鉄大阪本線沿いの穴虫峠に到着。ここは国道でそこから間もなく下ったところにある田尻峠も阪奈間の往来多い峠、さして見るべきもの無し。さっさと香芝に戻り168号で王子、法隆寺、奈良、祝園と帰路を急ぐも今日は北西の逆風で体力を消耗し始めついに木津川CRではヘロヘロ状態。13時半に帰着。神経も体力も減って走り難さを考えると二度と行きたいとは思えないものの、ひとまず今年のロングディスタンスは一区切り。疲労回復も遅いので連休残りは読書と休息に充てる。兎に角、体が重い状態が2,3日後に来るので時節柄体調の維持が肝心なので葛根湯満了処方というのを飲んで筋肉痛を緩和する。
89.19km 5:19:53 16.7km/h 獲得標高711m
https://strava.app.link/9If30hCSZbb

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(穴虫峠)

続けて尾崎佐永子氏の歌集、「風の鎌倉」を借りてくる。鎌倉在住ということで鎌倉の風、海を含んだ情景が詠まれている。鎌倉は文化人の街でもある。前読んだ「さるびあ街」に比べ明るい内容と思えるも現代的口語的な明るさではない静かな自然の光を感じる。星座、星、月の光など天体、気象の単語が多くイメージされているのも自分の好みかも知れない。中にシリウスを自分の星とする・・とあり、まさに冬のマイナス一等星スターなので寒空に輝く強い意志のようなものを感じる。自分には思ってもみないことであるものの敢えて言えば木星あたりが自分好みか。
「あら風に乱れつつわれに向ひくる花びら無限山の一日(ひとひ)は」
「昇り来しシリウスの白き輝きは一夜風荒るる予兆ともみゆ」
「怒りさえ淡くなりゆくこの幾日忘却は自らの防衛にして」
「唐突に死にたいなどと口走り心が少し軽くなっている」
「一度きりの今のこのとき惜しめとぞ天の雲ことごとく夕焼けとなる」
「色刷りの週刊誌電車に読み捨てて取り戻せざる時を浪費す」
「次々に過ぐる窓外の光は午後の傾きを持つ」

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